むかしから伝わる農具と稲作 (いなさく)

あしたに星をかずき、夕べに月をふんで

写真提供: 芳賀ライブラリー

米作りにはさまざまな農具が使われています。弥生時代 (やよいじだい=今から1800年ほど前) にはすでに、鍬 (くわ) や鎌 (かま) などがあったそうです。

それらはやがて、古墳時代から少しずつ鉄のものに変わっていきます。同じころ、牛や馬に引かせて使う犂 (すき) や馬鍬 (まんが、まぐわ) の農具も出てきました。

江戸時代 (えどじだい=今から400年ほど前) になると、脱穀 (だっこく) 具の画期的な発明・千歯扱き (せんばこき) が登場します。千歯扱きは脱穀作業期間を短縮し、裏作栽培の発達を促すことにもなりました。

明治時代 (めいじじだい=今から150年ほど前) には新しいものとして乾田馬耕 (かんでんばこう) が広まります。ぬかるみの田をかわいた田にし、牛や馬の力を利用して田起こしなどをする馬用の犂 (すき) が発達しました。

昭和40年代に入ると、長い間農家のゆめであった田植機やトラクタ、コンバインなどの機械が広がりはじめます。これにより、農作業の時間は今までより約6分の1にへったと言われています。そして、それまで使われていた数多くの農具が農家から無くなっていきました。

ここでは、むかし使われていたさまざまな農具をしょうかいします。人びとの努力によって、使いやすくべん利な農具がどのようにして生まれてきたか考えてみて下さい。

タイトルに書かれた「あしたに星をかずき、夕べに月をふんで」というのはどんな意みがあるのでしょうか。まだ星が出ている早朝から、月がすがたを見せる夜まで農業をしたということです。だから、正月やたん午には農具をざしきに並べて、もちをそなえたと言います。農家の人びとは、農具にも感しゃしていたのですね。

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