稲刈り (いねかり)秋の夕焼け鎌を研 (と) げ

一手刈り

穂 (ほ) が出てから約40〜45日、黄金色 (こがねいろ) の稲穂 (いなほ) がたれ下がると稲かりです。早くかりすぎると米のとれ高が少なく、おくれるととれ高はふえますが、もみがじゅくしすぎて米の色やつやが悪くなるので、かり取るタイミングが大切となってきます。秋に夕焼けになると次の日晴れることが多いので、鎌 (かま) をといでじゅんびをしておきます。

昔は草かり鎌の古いものを稲かりに使っていたようですが、明治の初めごろから稲かり専用の鋸鎌 (のこぎりがま) を使うようになりました。かり取る位置は土から5〜6cmほど上です。右手に鋸鎌を持ち、稲かぶを左手に握ってかり取っていきます。5〜6かぶで左手がいっぱいになるので、たばねて置きます。これを「一手刈り」といい、もう1回の分と合わせた「二手刈り」で一把 (いちわ) とします。ワラなどでたばね、その日のうちに稲架 (はさ=たばねた稲をかけて干しておくもの) にかけます。半日稲かりをして、半日は稲を稲架に運んでかけます。

写真提供:芳賀ライブラリー

伝統農具 (でんとうのうぐ) のしょうかい

  • 鋸鎌1
  • 鋸鎌2
鋸鎌 (のこぎりがま)

鎌がのこぎりのような歯になっています。鎌は弥生時代 (やよいじだい=今から約1800年ほど前) にすでに使われていたようです。朝鮮半島 (ちょうせんはんとう) からつたわったこの農具によって、稲を根元からかり取る根刈りができるになったと考えられます。かり取ったワラを利用するためにも、また春先に田起こしをするためにも、根刈りが良いとされています。

長さ140mm・高さ320mm・奥行き29mm

  • 田舟1
  • 田舟2
田舟 (たぶね)

刈り取った稲や土、ひ料などさまざまなものを運びました。田んぼのどろの上をすべらせて運びます。こしまで水があるような田んぼでは、舟刈り (ふねかり) といって舟の中から稲をかったようです。

長さ1137mm・高さ185mm・奥行き613mm

コラム 猫の手も借りたい

猫の手も借りたい

根刈りをするためには、一枚の田んぼの稲がそろって育つようにします。そのため、稲かりは集中して行う作業となりました。稲かりの時期になると農休みで小学校が休みになり、子どもも手伝いましたが、それでも猫 (ねこ) の手も借りたいほどのいそがしさです。そういえば、猫の手は稲かりに向いているように見えますよね?

中干し (なかぼし) と開花

乾燥・運搬 (かんそう・うんぱん)