伝統農具と稲作

あしたに星をかずき、夕べに月を踏んで

写真提供: 芳賀ライブラリー

米作りにはさまざまな農具が駆使されます。弥生時代にはすでに、昭和30年代まで使用されていたような鍬 (くわ) や鎌 (かま) などの基本的セットが存在していたようです。

木製農具はやがて鍬先 (くわさき) を初めとして、古墳時代から段階的に鉄製のものに変わっていきます。同じ頃、牛や馬の力を利用する農具である犂 (すき) や馬鍬 (まんが) も使われはじめました。

江戸時代になると、脱穀具の画期的な発明・千歯扱き (せんばこき) が登場します。千歯扱きは脱穀作業期間を短縮し、裏作栽培の発達を促すことにもなりました。

明治時代には革新的な農法として乾田馬耕 (かんでんばこう) が奨励されます。湿田を乾田化し、牛や馬の力を利用して田起こしなどをする馬耕用の犂 (すき) が発達しました。

昭和40年代に入ると、長い間農業関係者の夢であった田植機やトラクタ、コンバインなどの農業機械が普及しはじめます。これにより、農作業時間は約6分の1に軽減できたと言われています。そして同時に、数多くの農具が農家の納屋から姿を消していきました。

ここではさまざまな農具を紹介します。今日の農業機械を生み出した父母とも言える伝統の農具。その多年にわたる知恵と技術に学んでこそ、農業のさらなる発展が望めます。その一助となれば幸いです。

米作りはまさに「あしたに星をかずき、夕べに月を踏んで」という、まだ星が出ている早朝から月が姿を見せる夜までの仕事でした。その苦労を共にした農具を、正月や端午には座敷に並べて餅を供えたと言います。農具に、ひとしおの愛着と親しみを感じていた心情がしのばれます。

監修: 奈良県立民俗博物館

周辺交通案内図 周辺交通案内図
開館時間 博物館:午前9時~午後5時 (入館は4時半まで)
民 家:午前9時~午後4時
博物館観覧料
大人 大学生等
個人 200円 150円
団体 (20名以上) 150円 100円
  • 小学生、中学生、高校生、障がい者と介助者1名、65歳以上は無料。
  • 障がい者手帳を持参ください。コピー可。
  • 年齢がわかる物 (免許証・健康保険証等) を持参ください。コピー可。
公園・民家 無料
休館日 毎週月曜日 (休日にあたる場合はその翌日に振替)
年末年始 (12月28日~1月4日)
交通案内 近鉄郡山駅から徒歩1分→奈良交通バスターミナル1番のりば→「矢田東山」下車→北へ徒歩約7分
JR郡山駅から徒歩15分 →奈良交通バスターミナル1番のりば→「矢田東山」下車→北へ徒歩約7分
無料駐車場 乗用車147台、バス5台、身障者優先3台
  • 寸法が表示されている農具は奈良県立民俗博物館収蔵品です。
  • 寸法表示は奈良県立民俗博物館の方式に準拠しています。
  • 農具の呼び名、使用方法、仕様、サイズ等は地域による違いがあります。それは、それぞれの地域でさまざまな工夫がなされた証でもあります。ここでは一般的と思われるものを表記するように努めましたが、地域により異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
  • 農具についての質問にはお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
  • 著作権保護のため写真の複製・転載を禁止します。

 

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